専門学校や大学で、実習や資格取得をしたわけではなく、未経験からプログラマーになろうと考えている場合は不安も大きくなる。
勉強を始めようと書店に行けば、数多くの学習書・資格本が並んでいるので、初心者はなにから始めれば良いかも分からないだろう。
今回は、未経験から勉強してプログラマーを目指す方におすすめの資格3つを紹介する。初心者でもしっかり学習すれば、合格しやすく次のステップへ繋がりやすい資格をピックアップした。
就職に有利なプログラミング言語を講師が紹介|未経験からのプログラマー転職
水瀬当記事は、プログラミング講師が執筆しています。 私はプログラマー転職の講師をしているので、なるべく「就職に有利な」プログラミング言語を紹介するように努めている。 いくら難しい言語をマスターしても、 ...
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目次
ITパスポート試験
IT業務の入門試験で、IT系の国家試験としては一番やさしい試験である。学生から社会人まで幅広い受験者層に人気の資格だ。プログラマーというよりはITユーザー向けの試験と言えるが、これからIT系の仕事を目指すにおいては必須の資格試験である。
試験の概要
ストラテジ(企業経営戦略)、マネジメント(作業計画管理)、テクノロジ(技術分野)の3分野構成の試験である。CBT方式(パソコン使用試験)の試験で、合格率は約50%。受験料は5,700円(税込み)。
- 試験時間:120分
- 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
- 問題数:100問(小問形式)
合格のためには
IT入門試験なので、市販のテキスト、問題集が数多く出版されている。
基本はテキストでIT用語や技術の仕組みなどの理解を一通り終えた上で、問題集を解いて練習することが定番であるが、一番の対策は過去問題を解くことである。
インターネットにも問題が公開されているので、過去数年分の問題を解いておくことが重要だ。というのも、過去問題が繰り返し出題されることが多いからである。
一問一答形式で、未経験者でも机上の勉強だけで十分対応できる。過去問題がほぼ解けるようになるまで答案練習をしよう。
情報システム試験
こちらはIT技術者向けの試験となり、文科省後援の試験となっている。IT技術者養成の専門学校等で実施されていることが多い。
未経験者がまずプログラミング系の資格を取得するなら打ってつけの試験と言える。国家試験である「基本情報技術者試験」へステップアップするための前提試験になる。
試験の概要
1.基本スキル、2.プログラミングスキル、3.システムデザインスキル、と3部門構成の試験となっています。CBT方式とペーパー試験が選択できる。
近年の合格率は「基本スキル」64.4%、「プログラミングスキル」69.4%、「システムデザインスキル」66.8%となっており、比較的取得し易い検定試験となっている。また、「基本スキル」試験に合格すると、差分講習の受講、及び修了試験合格後、国家試験である「基本情報技術者試験」の午前試験が免除されるという特典がある。
- 試験時間
1.基本スキル:60分、2.プログラミングスキル:90分、3.システムデザインスキル:60分 - 出題形式
多肢選択式 - 受験料
1.基本スキル:3,500円、2.プログラミングスキル:3,000円、3.システムデザインスキル:3,000円
合格のためには
試験団体が発行している「公式テキスト」があるので、そちらで勉強することをおすすめする。また過去問題は試験の公式サイトに過去数年分の問題がありますので、そちらを使って答案練習を行う。「プログラミングスキル」試験では、問題で「C言語」、「表計算」、「アセンブラ」の3つの内どれか一つを選択して解答しなければならない。
プログラマーを目指しているのであれば、「C言語」を選択することをおすすめする。「基本情報技術者」試験でも言語は必須であるし、なにより仕事に直結するものだからだ。
情報処理技術者能力認定試験
「サーティファイ情報処理能力認定委員会」主催のプログラマー向け検定試験。こちらも多くの専門学校生や団体が受験している。国家試験をターゲットにしているのはこちらも同じだが、1級~3級まで、難易度が選べるので自分のレベルに応じた受験が可能。
試験の概要
1級~3級までの幅がある試験。コンピュータの基礎知識を問う「3級」、初級程度のプログラミング能力を問う「2級」、中級程度のプログラミング能力を問う「1級」で構成されている。
- 試験時間
1級:第1部 90分 , 第2部 90分
2級:第1部 90分 , 第2部 90分
3級:75分 - 出題形式:多肢選択式
1級:第1部 小設問50問(必須)、第2部 5設問(選択式)
2級:第1部 小設問50問(必須)、第2部 5設問(選択式)
3級:小設問50問(必須) - 受験料
1級:6,500円
2級:5,800円 (第1部+第2部)、第1部のみ 2,900円 第2部のみ 2,900円
※2級については、「第1部」と「第2部」のそれぞれの科目を個別に受験することができる。
3級:5,100円
合格のためには
「基本情報技術者試験」のテキスト・問題集でも勉強できますが、関連会社の「ウイネット」社から公式テキストが発売されているので、こちらをおすすめする。
1級の受験を考えるようであれば、「基本情報技術者試験」の受験をした方が、有益なこともある。1級試験の難易度は「基本情報技術者」と同程度か少し易しめ。
2級試験は第1部、第2部と試験が分かれているので、「基本情報技術者」を受験する前に、言語の試験のある第2部の試験のみを受験するという方法もある。こちらも「基本情報技術者試験」を受験するためのステップアップ試験と考えた方がよいだろう。
まとめ
プログラマーを目指すのであれば「基本情報技術者試験」がまず当面の目標となりますが、プルグラム未経験者がいきなり合格するにはハードルが高い。
そこで、基本情報技術者試験の前に、受験しておいた方がよい試験をピックアップした。
今回挙げた試験は実務経験が無くても、テキスト・問題集でも十分対応できる。一番の難関はやはり「言語」の問題となりますが、プログラマーを目指す限り避けては通れません。しっかりと勉強して資格取得を目指そう。
就職に有利なプログラミング言語を講師が紹介|未経験からのプログラマー転職
水瀬当記事は、プログラミング講師が執筆しています。 私はプログラマー転職の講師をしているので、なるべく「就職に有利な」プログラミング言語を紹介するように努めている。 いくら難しい言語をマスターしても、 ...
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