コンピュータが開発されて以降、プログラマーという仕事は飛躍的に進化してきた。
今後も進化を続けるIT業界の中で、プログラマーという仕事はこれからも安定した職種として存在していくのか?
今からプログラマーを目指す人にとっては、仕事の需要やプログラマーの将来性はあるのだろうかと心配な方もいるだろう。
多くのプログラマーを輩出してきたプログラミング講師が、様々な角度から検証し疑問にお答えする。
目次
ズバリ!プログラマーに将来性はあるのか?
結論からいうと、プログラマーという仕事は当面なくならないし、将来性もあると私は考えている。
理由はいくつかあるが、以下に記述する。
少子化でPGの人材確保が困難に?
近年の少子化で、IT業界でなくても、労働人口の減少は避けられない傾向にある。
経済産業省の調査結果では、リーマンショック以降IT人材は減少傾向にあり、将来的にも不足すると予測されている。
現在もプログラマー不足が問題になっており、IT企業は優秀な人材を集めるために必死に動いている。
プログラマーとして一人前に活躍できるためには、ある程度の期間が必要だ。今からプログラマーを目指す方は、このチャンスを活かして早めに就職し、少しでも多くの経験を積んでおくことで、生き残れるプログラマーになるだろう。
自動プログラミングで若者が有利?
プログラミングの自動化機能の発達により、以前に比べるとプログラマーに求められるスキルレベルは、確かに低下している傾向にある。
ということは、未経験者や初心者でもプログラマーになりやすいとも言えるわけで、あながち悪いことでもない。
これは経験値で劣る若いプログラマーには有利と考えてよいだろう。
一方で、ベテランプログラマーにとっては厳しくなってくると言える。
企業は人件費の高いベテランプログラマーよりも、比較的若い人材を採用することで、人件費を抑えようとするからだ。
AIがプログラマーの仕事を奪う?
最近では「AI」と言われる、いわゆる「人工知能」が話題になっているが、この「AI」がプログラミングもこなしてしまうのではないか、という疑問もある。
AIがプログラマーの仕事を肩代わりするというのは、ある程度は事実だろう。しかし、急に状況が変化することはない。
もちろん、AI自体をプログラミングする仕事もある。いくらAIが進歩しても、結局は人間が使うシステムなので、最後は人間のチューニングが必要になる。
これからのプログラマーに求められるスキルは、プログラミング能力以上に、新しいシステムに対応した柔軟な発想力や、トータル的なマネジメント能力なのではないだろうか。
IT 関連で将来性のある職種は?
一口にプログラマーといっても実際の仕事は、多種多様である。Web系、ゲーム系、組み込み系、制御系、オープン系など、多くの系統にわかれている。
これらの既存のシステムが、今すぐどうなるということはないが、AIが進出してくる可能性は十分にある。
そういう意味で、今後はAI(人口知能)とIoT(モノとインターネットの融合)がカギになってくるだろう。
どの種類のプログラマーであれ、この2つは常に念頭に置いておかなければならない存在になる。
将来的に活躍できるプログラマーになるには、AIやIoT関連のプログラミングにも対応できるようなプログラミング能力や、既存のモノと組み合わせる発想力や、マネジメント能力を磨いておくべきだろう。
例えば最初のステップはWeb系のプログラマーとして仕事を始めたとしても、変化していくIT業界に柔軟に対応していくことで、プログラマーとしての系統を問わず、将来長きにわたって活躍できる人材になることは間違いない。
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プログラマーの次のステップを目指す!
中には生涯一プログラマーとして現役を終える人もいるかもしれない。
しかし通常は、「初級プログラマー」→「上級プログラマー」→「システムエンジニア」へと段階を踏んで、ステップアップをしていくのが普通である。
さらに、プロジェクトマネージャーや、システムコンサルタントなどのマネジメントを行う上級職もある。
単なるプログラマーに留まらず、将来的に自分の進む方向、ビジョンは持っておいた方がよいだろう。
IT業界はすそ野が広く、たくさんの分野、仕事がある。自分の可能性が増えれば、それだけ仕事への将来性も見えてくるというものだ。
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まとめ
今後はAIの影響は無視できないだろうが、人材の減少も懸念されているプログラマーの仕事は、当面なくなることはないと言えるだろう。
しかし、自分なりのビジョンを持って、将来の計画を立てながら仕事に取り組んでいかないと、それこそAIに仕事を奪われかねない。
そういう意味では、今後プログラマーという仕事に将来性があるかどうかは、自分自身で将来性を見いだすことができるか、ではないだろうか。
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